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おびやまロボット研究所 ~マイコン電子工作と自作ドローン~

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H8タイニー(3664)メモ

H8タイニーマイコン(3664)のメモ書き

秋月電子通商の AKI-H8/3664 タイニーマイコンキット(開発ソフト・I/Oボード付) を購入して動作させてみました.以下の通り.

CPUボードはコネクタを半田付けするだけ.
80ピンヘッダを26ピン2個に接続してCPUボード裏からさしこみ,表(CPU)面から半田付け.
パターンが小さいので,半田と半田ゴテはIC用のものを使ったほうが良い.
コテ先が太いと,半田が吸われてうまく乗らない.ボロい半田ゴテの場合はを立てめに使うとうまくいく.
ジャンパー用に2ピンを2個にカット.JP2とJP3はCPU面から挿して,裏面で半田付け.

I/Oボードは小さい部品から半田付け.
抵抗はR1からR3は同じ抵抗,R4だけ違うので,カラーコードを見ればわかる.
LED赤2個,緑1個の場所はパターン上に書いてある通り,方向に注意.ボードを見て左側に長いほうの足を挿す.
RESET SWはタクトスイッチ,入る方向に入れる.回路図でみると,これは超小型CPUボードには関係なさそう.
SW1,SW3はキットに入っていないので,ジャンパーピンで代用.3ピンのものをそれぞれ半田付け.
基板中ほど左の2×3のジャンパーピンは,I/Oの実験用.
その他のパーツを半田付けして完成.

DCF_0028.JPG

まず,シリアルインターフェースの準備.
ノートPCを使っているので,USBシリアル変換ケーブルのドライバインストール.
USBにケーブルを挿し,認識された後,ドライバのフォルダを指定してインストール完了.
マイコンピュータのプロパティからハードウェアタブのデバイスマネージャを選択し,デバイス一覧の中からCOMポートを開き,
詳細設定でCOMポートをCOM1に指定した.
(後に使うhtermはデフォルトでCOM1を使うため)

動作確認もマニュアルどおりやってみた.
ソフトウェアは,マニュアルP.4からの通りにCドライブのルートに3664と名前をつけたフォルダを作成し,そこにファイル一式をコピーした.
サンプルプログラムはSAMPLEフォルダ内にある.
最初にTEST.MARというサンプルを動作させてみた.
パスを通さないとアセンブラやリンクは使えないが,取りあえず,c:\3664\asm\にTEST.MARをコピーし,スタートメニューからファイル名を指定して実行を選び,cmdと入力してDOS窓を表示させた.
DOS窓で,
cd c:\3664\asm
でアセンブラのフォルダに移動し,
asm38.exe test.mar
と入力.(大文字でも小文字でも可,.exeは省略可)
オブジェクトファイル test.OBJ が作成された.
lnk.exe test.obj
と入力してリンク.
test.abs ファイルが作成された.

ボードの接続について,I/Oボードの6ピンのジャンパーは開放.(入出力実験用で,今は使わない)
I/OボードにCPUボードを接続.方向を間違えないように.
CPUボードのジャンパーはJP2,JP3の二つとも接続.
PCとシリアルケーブルで接続.
電源はまだ入れない.

エクスプローラでtest.absファイルをwriterフォルダに移動.
DOS窓で
cd c:\3664\writer
と入力し,カレントディレクトリを移動.
hterm.exe
と入力し,ターミナルを起動.
これからまたマニュアルのp.6どおりの手順で
フラッシュロム書き込みコマンド入力
ボード接続
何かキーを押し
書き込み制御ファイル名 3664.mot を入力.
ユーザプログラム名 test.abs を入力.
書き込み終了.
escキーでhterm終了.
I/Oボードの電源をいったん切り,CPUボードのJP2,JP3をはずして再度電源を入れた.
CPUボードのP10(CN1-20)の信号が1秒おきに0,5Vを繰り返しているとのことなので,テスターで確認.
CN1の25,26番ピンがGNDなので,26番ピンと20番ピンにテスターを当てて電圧を確認すと確かに電圧が1秒ほどで変化していた.


DCF_0031.JPG

続いて別のサンプルを動作させてみる.
SAMPLEフォルダの RS232.MAR はシリアルインターフェースを使ってPCから入力された文字の次の文字を表示するプログラム.
TEST.MAR と同様な手順で, RS232.MAR をアセンブル,リンク,CPUボードに書き込み.
動作確認は,htermをそのまま使ってできた.入力した文字の次の文字を返し表示させている.
Windowsにあるハイパーターミナルでも動作をさせてみた.
プログラムの中のアクセサリの中の通信の中のハイパーターミナルを起動し,適当に名前をつけ,
通信速度を19200ビット/秒
データビットを8
パリティなし
ストップビット1
フロー制御 Xon/Xoff
に設定すればよい.

次に動作させたのは,SAMPLEフォルダの ADROM.MAR で,これはA/Dコンバータを用いて電圧を読み,シリアルインターフェースを使ってPCに電圧値を表示するプログラム.
TEST.MAR と同様な手順で, ADROM.MAR をアセンブル,リンク,CPUボードに書き込み.
動作確認は,htermをそのまま使ってできた.
画面表示は約5Vを出力し続けている.
AN0(CN1-6)で電圧を測定するので,CN1の6番ピンに適当に電圧を与えればよいのだが,手抜きして,6番ピンに触れてみた.
すると電圧値が変化したのでちゃんと動いているらしいことがわかる.

次は,Cコンパイラを使って見たかったのだが,あいにく,キットに付属のCコンパイラが読み込み不良.
秋月に電話したら,送ってくれる(不良品は返送)とのこと.これが来る間に別のCコンパイラを試してみることにした.
ベストテクノロジー社(http://www.besttechnology.co.jp/)のGDL(GCC Developer Lite)が使い勝手が良いとの記述をWebで見つけたので,早速試してみることにした.
GCC Developer Lite Ver.2.0.0.0 GDLFull2.0.0.0.exe (88.7Mb)
をダウンロード.
H8/3664F, H8/3048F, H8/3052F, H8/3067Fターゲットファイルもダウンロード.
GDLをインストール.
cドライブのプログラムファイルの中のBestTechの中のGCC Developer Liteのフォルダの中のTARGETフォルダの中に先ほどダウンロードしたターゲットファイルを解凍してコピーした.
GDLを起動すると,ターゲットデバイスを聞いてくる.
ここで3664を選択.
サンプルファイルを探すが,3664のものはなく,H8/3694Fボードのものがあった. 他のWebページによると,3694は3664と上位互換とのことだったので,これを動かしてみることにした.
サンプルプログラムはシリアルポートを使って通信し,文字を出したりするもの.
GDLのファイルメニューからサンプルプログラムを開き,ためしにそのままコンパイルメニューからビルドするが,エラー続出,当たり前.
オプションメニューからターゲットデバイスを3694に変更してコンパイルービルド,すんなりコンパイルできた.
ソースを見ると,includeで 3694.h を読み込んでいる.
ここを 3664.h に変更し,再びオプションメニューからターゲットデバイスを3664に変えて再びコンパイルしてみた.
するとあっさりコンパイル完了.フラッシュライタを起動するか聞いて来たのでOKを押すとなにやら小さなウィンドウが表示され,”かきこみ”とある.
ためしに秋月のボードを接続して書き込みをしてみる.
ハードが違うので壊れるかと思ってビクビクしたが,あっさりと,これまたすんなり書き込みできてしまったようだ.
動作確認は,ツールの中の SIMPLE TERM を使ってみる.
起動後ふ,ファイルメニューのプロパティで通信条件を設定. デフォルトの速度は56000bpsになっており,秋月のボードで前に試したのより早いが,
ソースファイルを読むとボーレートは57600に設定しているようなので,このまま使う.フロー制御は Xon/Xoff に変更.
CPUボードの電源をいったん切り,JP2,JP3をはずして電源を入れてCPUボードを動かすと,ターミナル画面に メッセージが表示された.
ソースを確認すると,確かにメッセージを表示するように書いてるので,正しく動いているようだ.
文字を入力すると,サンプルプログラムの説明どおりの動作をした.
GDL すばらしいです! ベストテクノロジー社様 感謝いたします.


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